企業研究・東京海上日動火災保険

就職活動・東京海上日動火災保険

今回は「東京海上日動火災保険」です。東京海上日動火災保険の親会社の「東京海上ホールディングス」のIR資料を用いていきたいと思います。私達の生活で急に訪れる怪我、事故や自然災害に備えるための保険を主な事業として取り扱っています。今や保険は人にかけるだけではなくいろんなものやことにかける時代になっています。
いざというときにお世話になる保険は「東京海上ホールディングス」の事業としてどのように展開されているのかをIR資料から見ていきたいと思います。

2018年3月期の決算報告をもとに作成しました。

東京海上日動火災保険とは

東京海上日動火災保険は日本を損害保険業界を牽引する企業の一つです。就活生の間では「マリン」という愛称で馴染みがあると思います。東京海上日動火災保険株式会社は親会社の東京海上ホールディングス株式会社(東京海上日動グループ)の中核企業です。

東京海上日動火災保険の歴史は古く1879年(明治12年)から約140年もの歴史がある企業です。東京海上日動グループは創業以来、様々な自然災害、戦争を経験し、そのたびに損害の補償等を行ってきました。

現在では、事業を「国内損害保険事業」、「国内生命保険事業」、「海外保険事業」や「金融・一般事業」の4つに広げています。海外保険事業の拡大を目指して、海外企業の買収するなど本格的な事業展開をおこなているようです。全従業員(約39,000人)のうち、35%が海外にいる人たちです。

営業状況を2018年3月期(連結ベース)で表すと、

金額(億円)
売上 54,000
当期純利益 3,500

であり、2019年1月現在時価総額が3.92兆円となっています。日本を代表する企業の一つであることが伺えます。

東京海上日動グループの事業内容

東京海上日動グループの事業は主に4つあります。

  • 国内損害保険事業
  • 国内生命保険事業
  • 海外保険事業
  • 金融・一般事業

東京海上日動火災保険」はこの国内損害保険事業に当たります。
それぞれの事業における経常収益、経常利益は

事業 経常収益(億円) 経常利益(億円)
全体 52,326 3,449
国内損害保険事業 26,788 2,424
国内生命保険事業 8,186 238
海外保険事業 18,830 713

と発表されています。

代表的な国内損害保険事業と国内生命保険事業について説明します。

国内損害保険事業

国内における損害保険を扱っている事業です。
損害保険とは

自然災害、ケガ、盗難、または損害賠償責任など、リスクに応じて必要な損害保険も変わってきます。損害保険には、お客様のニーズに合わせ、様々なリスクに対応できるよう、幅広い商品がありますwww.tokiomarine-nichido.co.jp

個人向け保険だと、火災保険、地震保険、傷害保険や旅行保険があり、それぞれで豊富な商品ラインナップと多様なサービスをもっている。

以下が元受正味保険料(保険会社が収入する保険料から諸返戻金を控除したもの)で各保険を比較すると

種類 元受正味保険料(億円) 構成比(%)
全体 26,380 100
火災保険 3,897 14.77
海上保険 654 2.48
傷害保険 2,664 10.1
自動車保険 11,805 44.75
自動車損害賠償責任保険 2,817 10.69
その他 4,541 17.21

となっていて、自動車保険が約45%も占めていることがわかります。日本には人の数よりも多い車があって、車が介在して起きる事故はかなり危険なものになるので、多くの人が保険をかけていることはわかります。

東京海上日動グループが国内損害保険事業で強みとして上げているのは[3,p35]、

  • 商品開発力
  • 販売基盤
  • 専門性を持つ人材

等が上げられています。

一方で市場環境におけるリスクとして上げているのは

  • 自然災害の大規模化
  • 他業種からの保険業界の新規参入

等が上げられています。

自社がこれまで培ってきた商品開発、販売基盤や専門性を持つ人材を利用して、これからの時代にあった保険を作るとともに新規参入をしてくる他業種に負けない競争力をつけることが必要と考えます。

実際、サービス自体も生損一体ビジネスモデル、中小企業向けビジネスモデルなどを展開して事業を進めています。[3-p36]

国内生命保険事業

国内における生命保険を扱う事業です。東京海上日動あんしん生命保険株式会社が担っています。
www.tmn-anshin.co.jp

個人向け保険だと、医療保険がん保険、死亡保険やこども保険などがあります。個人保険の他には、個人年金保険や団体保険や団体年金保険があります。

東京海上日動グループが国内生命保険事業で強みとして上げているのは[3,p40]、

  • 顧客基盤
  • 独自性の高い商品、サービス
  • 生損一体の取り組み

あどがあげられています。

顧客基盤は[3,p39]のによると、

種類 チャンネル構成比(%)
損保代理店 60
ライフプロ 25
銀行窓販 5
ライフパートナー 10

となり、損保代理店が過半数を占めていることがわかります。

この強みを生かして、あんしん生命の保有契約者件数は1996年から23年間順調な成長をあげています[3,p40]。

一方で市場環境におけるリスクとして上げているのは

  • 歴史的な低金利の環境

等が上げられています。これに関しては以下のリンクを読むとわかりやすい。
xn--u9j460nu9a58aw75c.com

終わり

以上となります。